ドラえもんに学ぶ日本経済史伝


世代を超えファンを持つ『ドラえもん』。
その記念すべき第一話にまるで日本の将来を予言するかのようなシーンがある
1969年の連載開始時に藤子・F・不二雄氏はすでに時代を見切っていたのではないか。
このシーンを交え、80年代、90年代を振り返ってみよう。
【本作コミック1巻参照。野比のび太は「1964年(昭和39年)8月7日生まれのしし座」】

@「大学入試らくだいなぐさめパーティー」
年代は書いてないが大学入試に失敗ということは18歳、つまり1982年になる。
その年は『積木くずし』(穂積隆信)がヒットになるなど家庭の非行、暴力が注目された。
また「漫才コンビ、紳助・竜助が共通一次試験に挑戦
しかし、無礼なインタビュー取材に激怒。
紳助は受験を放棄」こんなニュースも。
本格的な受験戦争の入り口的な年代と言える。
この2年前には受験に失敗した少年が「金属バット両親殺害事件」を起こしている。

A「1988年しゅうしょくできなくて自分で会社をはじめる」
所謂バブル経済のピーク時。
7月10日にタレント・田代まさしが東京・渋谷区神宮前の竹下通りにタレントショップ「マーシーズ」を開店。
また歌手・千昌夫が豪・シドニーの一等地に建設されているリッツカールトン・シドニーホテルを、5600万豪ドル(約60億円)で買収。
本来、就職には事欠かない時代だが、のび太がのび太たる所以か…。

B「1995年会社つぶれ借金のおしかけ記念」
阪神・淡路大震災、地下鉄サリン事件など社会不安が高まった年代だった。
当時バブルで華やかに踊った人々が斜陽を迎え、この年から翌年にかけて「住専処理問題」も注目される。
70年代から右肩上がりで成長し続けた日本経済にトドメが刺された年であった。)
5月16日、城南電機社長でタレント活動でも知られる宮路年雄が10日、東京都新宿区の京王プラザホテルで開催された越智通雄衆院議員主催のパーティの席上で倒れ、新宿区の東京医大病院に緊急入院していることが発覚。

以上が主なものだが、他にもアルバムには、平成大不況の時代で『1993年会社丸やけ記念』があるなど(これは時代検証ではなく単なる参考程度)来たる時代に向けての的を射た記述も多い。
この事から、ドラえもん(藤子・F・不二雄氏)は道具がなくとも時代を先読みする能力に長けていたと言える、という結論に達した訳だが、果たして真相は?
単にドラえもんがタイムマシンで時代の流れを見てきただけなのかも…?

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