2019年度ドラえもん検定 超上級 大問7におきまして、出題方式に問題があったために、前提条件から正しい解法が導けない恐れが高いという不具合が生じてしまっていました。
当日ご参加くださった皆様には、心よりお詫び申し上げます。
以下に、不具合の説明と訂正を記載いたします。また、サイト上に掲載されている今年度の検定問題につきましては、会としての成果の展示という性質上、訂正した問題を掲載させていただくことといたします。合わせてご覧いただけますと幸いです。
当日に会場へお越しいただいた方に関しましては、来年度検定にて答案用紙をお持ちいただければ、点数の変更、合格用紙の配布を行います。
来年度以降の検定にも親しんでいただけるよう、改善に向け努力してまいりますので、今後ともよろしくお願いいたします。
当該問題
解答:@地球下車マシン + リニアモーターカーごっこ(複数人が必要ならコピーロボットを使用) (万全を期すならば道路光線も使用)
Aスペアポケットから駅前の公園にいるドラえもんのポケットへワープで帰還
問題点
・問題文中の「円周4万kmである地球」という表現は、赤道上のものであり、地球下車マシンの速度を算出するための根拠とならないこと。
地球下車マシンが可能とするのは緯線に沿っての移動である可能性が高い(後述)ことを考えると、移動速度の算出には北緯35度の円周である32766.08177…kmという条件、または東京と成都両方の経度が必要であったが、記載されておらず、また現実的に算出が不可能であるため、解の根拠が示せない状態であった。
・問題文中の地図には正確な緯線が記されておらず、地球下車マシンを使うという答えを導出するためのヒントが不足していた。(作中では「西に移動する」との発言のみであり緯線については言及されていないが、道具の効果を考えると、緯線の記載があることが自然と考えられる)
また、緯線の距離は最短距離ではないため、正確ではない割り算を強いる形となっていた。
問題を解くということを考えた時、「地球下車マシン」を利用する以外に目的地に時間内にたどり着く方法はないため、正解そのものが成立しないわけではない。しかしながら、問題文中から(消去法以外で)
明確な根拠をもってその正解を算出することが出来ないため、問題としてあまりに不親切と言わざるを得ない。
原因
・「地球下車マシン」の効果の誤認
作中の「地球の自転からおりる」、「24時間で帰ってこられる」といった表現から推察するに、このひみつ道具が可能とする移動経路は、地球の自転軸を中心とした円軌道、すなわち緯線に沿った移動である可能性が高い。よって、作中の「西へ移動する」という発言は、厳密な方位ではなく便宜的な方角として「西」を用いていると考えられる。
しかしながら、問題中では読み込み不足により、地球下車マシンの移動経路を誤認していた。
採点基準
この問題では、採点基準を
・地球下車マシンの使用 (往路)
・スペアポケットの使用 (復路)
の2点に絞り、対応していた。 (なお、そもそも移動しないという系統の答えに関しても、実現可能性があると判断した場合は得点を認めていた。)
この観点に照らした場合、往路の算出において瑕疵があることになるが、それを考慮したとしても時間内に復路の移動を可能とする代替のひみつ道具が存在しないため、後者の採点ポイントは変わらず機能するものと考えられる。よって、問題があったのは前者の採点ポイントとなり、回答者全員に4点を加算する対応を行うべきと考えられる。
以上となります。